覆めん花木@東中野へ行く。開店前5分。山手通りの歩道に面した場所に店がある。毎月ではないけど不定期ながら通っている。ラーメンはこの花木が定番だ。ショップカラーはイエローだ。開店前にタクシーで乗り付け半開きのシャッターを手で開けて店に入ったこの男は師匠のホワイトだ。
五時ジャストにxにポストすることがある。前回そうだった。スペシャル・サービスだ。今夜はなかった。秋刀魚をコールした。
いつもの席に師匠ホワイトが座る。店の奥に入ったり出たり。
ラーメン店は店ごとにいろいろな流儀がある。初めて入店するとき戸惑ったりする。
「ワンタンはどうしますか?」
「え?」
初めての客だ。
ホワイトボードに本日のワンタンが書かれている。三つあるなかから選べばいい。
「おまかせで」
「この中から選んでください」
「それじゃぁ。生姜とあおさ」
頼み終えてしばらくして。
「訳がわからん」
男がつぶやく。
そのひとつ向こうの左隣に師匠ホワイトは座る。
寡黙な店主である。愛想はないがどんぶりの中ではかなり饒舌である。わいわい賑やか。美味さはこの喧騒の如き喝采だ。スープがいつも違う。定番スープ以外に多種多様なスープに挑んでいる。今夜も美味しい。多層的なオイリーな味わいが素敵だ。