GWといえば以前なら4.29から始まる感じだった。
さて4月29日は昭和天皇陛下の御生誕日。今の令和から見た昭和は平成30年間を挟む懐かしの時代相だ。連戦連勝で迎えた大正時代のロマンチカを経て世界経済の破綻から世界秩序の大変革がはじまた昭和初期。富国強兵と近代化の潮流が列強の植民戦略を踏襲する大国志向に向かう。日蓮主義者の田中智学が唱えた「八紘一宇」の実現に向けて世界へ撃って出る軍事国家の覇権へと突き進む。天皇陛下を玉座にすえた国家ファシズムの邁進だ。昭和の戦前戦中は天皇陛下は現人神であった。神の国。ある解説によれば玉音放送の全文に漲る戦争集結と国家再建のご決意があったという。原爆が広島に投下されついに英断が下されようとしていた矢先の長崎投下であった。キスミーヒロヒト。リトルボウイからファットマンへ。強烈な原爆のメッセージであった。第一発目は京都が最有力候補地であった。東京はB29のナパーム弾によって皇居や東大その他は占領政策のための施設運営にキープされた。もし三発目が東京投下だったならばそれこそ天皇家は滅亡するはずだった。
歴史を解釈するためには様々当時の時代状況の精査が必要だ。決して事実無視の「お花畑」に居眠りしないように思考を柔軟にしなければならない。覚醒させなければならない。
今日は昭和の日。平成の日はない。昔は緑の日だった。昭和天皇陛下が植物学者であられたことへの敬愛があった。そして緑の日から昭和の日へと五月の風も間近だ。