廃屋の寂れ具合。荒涼とした風景に心も荒む。
壁の穴から大量の飛び虫の群れが。危うくやられそうになった。
この家屋はいずれ国家の所有に帰するのか。
ランチタイム終了のようね。まるでアジール。
久方ぶりに見るこの困惑。行政の強制執行だ。これじゃぁ他の人も利用できない。表の張り紙まで確認しなかった。工事するのかもな。知らないけど。新たな美しいベンチに作り替えるのかな。多分?
この囲いの中にあるベンチにいつも独りのおっさんが缶酎ハイを呑み酔っ払っていた。ずーっと毎日。まるでワンマン貸切の居酒屋のように。鳩に餌をやったり雀を追い払ったり。誰かの通報なのかたまたま区の職員の職質があったのか。それでもこんな事態に陥るということはかなりの面倒な鍔迫り合いがあったのかも知れない。多分おっさんは習慣を変えていないだろうな。少し歩くと時計台の近くのベンチでおっさんが妙な大声を出していた。こいつの自由と公衆空間の治安維持のその防衛とそりゃもう明らかだが。ただ単に工事するだけのことかも知れないけど。
外国人の不法問題もそうだがこんなおっさんの問題もある。でも毎日缶酎ハイを飲み続けるだけの財力があるのは確かだ。インバウンドで金持ち外国人から利を得ようとする国策の陰で孤独な老人たちの小さな闘いは続く。単に工事が始まるためかも知れないが。
桜のライトアップの準備が整う。
橋の前のトイレの脇で大量の鳩が群がっていた。子供連れの外国人母親が餌をやっていた。
注意するのが面倒臭かった。花粉も飛んでいた。餌やるなの看板にはハングルも入れておいてくれ。