クラフトビール、最近、飲んでないなぁ。飲み放題になったこのお店のビール。写真はもちろん、追憶の回想スナップ。今から丁度一年前の土曜だった。
日本酒ブームのあとのクラフトビールブーム。地酒が純米酒、ビールがクラフトビール。単に名称が変わっただけでなく。原語の言語的変容には様々な時代的社会的背景があるのだけど。
テナーサックス吹きの巨匠の評伝を読んだタモリ氏の文章がよかったね。クールジャズの名手、スタン、ゲッツ!音楽の特性って何だろうな。
美と醜のことを考える時、何となくいつも思い出すことがある。僕が生まれて高校まで過ごした家の裏庭には、高さ三メートルほどの丸い見事なキンモクセイの大木があり祖父の自慢であった。季節になると黄色い小さな花がいっぱい咲いて芳香は家の前の道路まで届き、近所の人達が訪れてしばらく祖父と談笑していくのが常だった。祖父の秘訣は開花の二ヶ月ほど前に、丸く剪定された木の回りに溝を掘り、ありったけの人糞をその中に入れて土をかぶせるのだ。僕と姉はその間むせるような匂いの中を通学することになる。近所の人がいくら誉めても我々はキンモクセイの香りと花の色と人糞の匂いがリンクしてとてもいい香りとは思えなかった。現在住んでいる家と隣家との境には五メートルを越すキンモクセイがあり、秋には黄色の花が地面を染める。この匂いをいい香りと感じるまで二十年はかかった。