秋刀魚が激安らしいが。焼きもいいけど、お刺身もいいよね。
小保方晴子日記をどしどし読む。写経までやりながら小説を書く日々。
日記の出版物で言えば何と言っても高野悦子『二十歳の原点』だけど。
ちょうど私も二十歳前に読んだ。地方から上京したばかりのころだった。
早稲田に通う友人が読んで、絶望したとかの感想を語った。すると京大入試に二回失敗して理科大の二部に通うH君が「浪人中に何回も読んだ」と言った。
人の書いた日記はかなり強烈だ。受験の時、読まなくて良かった。自分が二十歳になって高野悦子のような文章を書くことができるか。大学闘争まっただ中のあの時代。
暴力是認の背景も考えると面白い。
『美と共同体と東大闘争』 (角川文庫) 文庫
全討論の記録だ。あの時代の雰囲気が如実だね。あの頃はみんな膨大なテクストを読み込んでいたのは間違いない。学生が運動をおこすとどうなるか。無気力が一番、人間生活にとってつらいけど。熱中した挙げ句、どうなるかも怖いけど。
その後大学四年の時、同じゼミのTのアパートに遊びに行って、駅前の書店をぶらついた。
高野日記があったので「これいいよ」と薦めた。Tは日記を買って読み始めてそのままずーっと読み続けた。
「じゃ帰る」と私は立川から新宿へ戻った。部屋に戻ってゆっくりしていると立川のTから電話があった。
「今、高野悦子の日記を読み終えたんだけど。つらい。凄く」
またしても絶望が発生した。高野悦子は鉄道自殺した。小保方晴子は生きている。