カレーたまごの日記

小説やノベル、文芸について書きます。

今こそ暗黒日記だよ。

何気に清沢洌『暗黒日記』を読んでいる。青空文庫のテキストをアプリで読み込んでアップルブックで。日記に惹かれる。20歳の誕生日にゼミの先輩になるあべちゃんから深代惇郎『青春日記』を贈呈された。「英知を磨くは何の為」ボールペンで誤字をぐちゃと訂正しながら裏表紙にメッセージが記されていた。誕生日に記すとはね。誤字訂正もあれだけど。そのあべちゃんが卒論にこの暗黒日記をテーマに書いた。卒論留年までして書いた彼の論文は読んでいないが「卒論を読めば今までしてきたことこれからのことが分かる」と語ってきた教授の言質に怯えていたのかもしれない。

さて洌だけど小嶋さんのお酒「洌」の記憶を綴りたい。とある中野区の酒屋が販売していて串焼きが看板だった居酒屋で飲んだ。もうその店はないけど洌の蔵元を囲んで日本酒会があった。限定販売の洌。清沢洌に因んだかどうかはネットではわからなかった。息子も一緒に来店していた。

「早く蔵を継げるといいですね」

「親父を殺す気ですか。死なないと襲名できません」

そんな息子も今は社長だからもうアレなのかもしれない。

「暗黒日記」を読みながら戦時下の生活の貧窮は政治と行政の劣悪が招いた必然的状況だとつくづく感じる。いやな予感がある。

そうえいば『1984年』では主人公が日記を秘密裏に書く。洌も日記帳の扱いに神経を尖らせた。歴史は日記の積み重ねだ。このブログは大した気負いもない。自由気まま。時代の精神が滲んでいるかもな。