今、磯崎憲一郎「日本蒙昧前史」を快読中だ。悲観論でも楽観論でもないが作家って知識人っぽくふるまうのが実は苦手なのが多い。読書数千冊の又吉氏とかも家族で渡仏した女優の杏氏だって年間百冊以上の読書好きだけど、自他共に自分が知識人とか思いたくない筈だ。
過去にも磯崎氏の快作「電車道」や「鳥獣戯画」を読んで思うのは書きながら考えて自分の書いた行間に感興してさらに書きすすめる。
村上春樹もプロットは書き終えてから自己編集や自己推敲の際に帳尻合わせをする決算書作成の経理部員の如き事前事後の宴である。保坂和志はプロットも何もなくただただ書いている間だけ小説はあってそれは読むだけでなく書いているときこそ小説最中である。だから読むために実は書かなかればならない。
Netflixで米国ドラマ「オザークへようこそ」を視聴中だ。マネーロンダリングと麻薬カクテルそして捜査当局のFBI。主人公は会計士。その一家がオザークを訪れる。レイクレジャー。マネーロンダリングってそもそもが。組織の本質を調査するにはお金の流れを追うといい。
欧米や韓国のドラマは文化の違いが如実だ。
はじめの方、まだカジノができてないころの画質は意図的に陰影礼賛で参った。暴力シーンはショッキング過ぎるしエロもグロもたくさんね。
組織がからむお金ってホント怖い。お金の貪欲な組織がイカに残酷なのか。
すぐハマってしまうのでお気をつけて。こちらも用心しながら視聴を続けたい。